Francois Nars フランソワ・ナーズ

メイクアップアーティスト、フォトグラファー、そしてコスメブランド『NARS』の創立者であり、クリエイティブ・ディレクターという3つの顔を持つフランソワ・ナーズ。
フランスに生まれ、その後パリのスクールでメイクを学んだ彼は、メイクアップ界の重鎮とも言われるオリヴィエ・エショードメゾンに師事します。
1984年にニューヨークへ移住してからは、フォトグラファーのスティーブン・マイゼル、ヘアスタイリストのオリベ・カナレスらと作品を撮り、VOGUEやELLE、Harperʼ s BAZAAR
などのファッション誌に掲載されるようになり活動の幅を広げていきました。

ドルチェ&ガッバーナやマーク・ジェイコブズ、アナスイなどのデザイナーのバックステージに入るようになり、その後ラルフ・ローレン、ヴェルサーチ、カルバン・クラインといった有名ブランドの広告も務めるようになります。

1994年11月に12本のリップスティックを発売したことをきっかけに、「女性の持つ本来の美しさや個性を引き出したい」というコンセプトの元、自身のコスメブランド『NARS』を立ち上げます。
2000年に資生堂の傘下に入ったことで日本でも本格的に展開されるようになりました。
スタイリッシュかつクールなビジュアルが印象的です。
「美しさにルールはない」という哲学を持つ彼の言葉通り、より個性を引き出せるよう、カラーに特化した商品が多いのもNARSの特徴です。

その後、メイクアップアーティストだけでなくフォトグラファーとしても活動するようになり、VOGUEやHarper's BAZAARなどのファッション誌から撮影依頼が来るようになりました。


NARSのシーズンごとに発表される広告ビジュアルは、今日に至るまで、メイクアップだけでなく撮影も全てフランソワ・ナーズ自身が行なっていることからも、並々ならぬこだわりや強いメッセージ性を感じます。

1999年には初の写真集を発売し、その後もメイクアップ本やポートレート写真集など数々の作品を世に出し、メイクアップアーティストとしてだけでなくフォトグラファーとしても高い評価を受けています。
枠に囚われない自由な発想や楽しみ方をフランソワ・ナーズ自身が体現しており、NARSというブランドに落とし込んでいるからこそ、多くの人に支持されるブランドとして確立できたのだと思います。