Kevyn Aucoin ケヴィン・オークイン

今は亡き伝説のメイクアップアーティスト、ケヴィン・オークインをご紹介します。
1962年アメリカ生まれのケヴィン・オークインは、80年代から90年代にかけて活躍した
メイクアップアーティストです。
ナオミ・キャンベルやケイト・モス、リンダ・エヴァンジェリスタなどの90年代のスーパーモデルたちから始まり、グウィネス・パルトロー、ウィノナ・ライダー、ホイットニー・ヒューストンといった数多くの女優・歌手のメイクを手掛けており、そしてそうした数々のセレブたちから指名されるほどのテクニックとセンスを持つアーティストでした。
まさに80年代後半から90年代にかけての人気者のほとんどのメイクを手がけたと言っても過言ではないほど。
シンプルながらも力強さを感じます。
モデルの持つ本来の魅力を引き出し、それでいて隙がない美しさが作り上げられています。

メイクアップだけでなく、1983年にレブロン、その後は資生堂INOUI(インウイ)クリエイティブ・ディレクターに起用され、コスメ開発にも携わります。

また、彼は現代のメイクトレンドの基礎を作ったと言っても過言ではありません。
90年代にブームとなり、その後日本でも流行した「細眉」や、現在Instagramでもよく見かける「コントゥアリングメイク」の元祖と言われているのがケヴィン・オークインなのです。
※コントゥアリングメイクとは・・・
ハイライトとシェーディングを使って顔に陰影をつけ、理想の骨格に近づけるメイク方法のこと
女性の顔の造形を深く理解し、どこをどうしたら美しくなるかということを完璧に熟知していたんだろうということが伺えます。
残念ながら2002年に40歳の若さでこの世を去りましたが、今もなお多くの著名人やコスメブランド、メイクアップアーティストに影響を与え続けています。

亡くなって20年近く経った今も、彼の写真集や彼自身の名を冠したコスメブランドは色褪せることなく多くの人々から愛されています。
一昨年、昨年とドキュメンタリー映像が続々公開されていることからも、彼がいかにこのビューティー業界にとって革命的な存在だったかということが見てとれます。
現代のメイクアップの基底を作り上げた彼から学ぶべきことはまだまだ尽きないのだと感じます。