今回はVintage Hair(ここでは20s、30sのヘアスタイル)を特集していきます。
1920〜30年代の簡単な歴史やファッションの流れとともに紹介していきます。

20s
1920年代は様々なものが躍進的に広まった時代と言えます。
自動車や家電等の現代技術やジャズミュージック、アール・デコ等、
今日に繋がる様々なコンテンツが隆盛したのが1920年代。

フラッパー(そのライフスタイルやファッションを好んだ『新しい』若い女性を指します)が代表的。

フラッパー以外にも当時、前衛的な生き方をする女性をギャルソンや日本ではモダンガール(モガ)と呼ばれていました。

フラッパーは以前まで女性らしいと考えられて(求められて)いた女性像とは対照的な存在で、膝丈の短いスカート、ショートヘアのボブカット、ジャズ音楽などを好んで、濃いメイクアップで強い酒を飲み、性交渉、喫煙、ドライブを積極的に楽しみ、ファッションだけでなく女性としての生活様式にも影響が及びます。
華麗なるギャッツビーの映画に出ている女性達がまさにフラッパーの洋装やライフスタイルを送っていました。
20s Hair Styls
20s、30sともに流行してたのは『BOB』。
20年代は20世紀の中で一番レングスが短い時代です。

非日常的で異国情緒漂うエキゾチックで魅惑的なスタイルが多く、多くの女性が髪を短くし、後ろ姿、特に襟足がフロントより重要だった為、美容院よりもバリカンを使って襟足を上手に作る床屋が人気でした。
20s BOB の主流
1 Shingle Bob

後ろをツーブロックで襟足を刈り込んでVシェープされています。
サイドは耳少し下の長さを残したスタイル。
2 Boyish Bob (straight Bob)

Shingle Bob に似ていますが、後ろを刈り込まないスタイル。
3 Eton Crop

Boyish Bob の派生。ストレートでサイドの髪が頬に向かって流れるスタイル。
4 Wet seal

Boyish Bob や Eton Crop にたっぷりのオイルとラッカーを塗りたくって、Cap の様なスタイル。

これらのBob Cut をベースに、レイヤーを入れて
Marcel Wave や Finger Wave でウェーブを 組み合わせたりして様々なBobスタイルが生まれました。
20sはBOB以外にもMarcel Waveやまとめられたロングヘアーや様々なヘアーアクセサリーも流行していました。
20s Icon

左から
Louise Brooks ルイーズ・ブルックス
Anna May Wong アンナ・メイ・ウォン
Josephine Baker ジョセフィン・ベイカー

左から
Clara Bow クララ・ボウ
Pola Negri ポーラ・ネグリ
Coco Chanel ココ・シャネル
30s
世界が大恐慌時代に突入し、人々の意識を変えました。
失業者が溢れ、現実逃避の為に娯楽を求め、スウィングJazzやタンゴが人気となり、女性らしいエレガントな洋服が流行しました。
スカート丈は少し長めでくびれのある曲線的なシルエットが好まれ、
髪型も20sに流行った短いボーイッシュなものから、少し長くしてカールした髪型が流行しました。

30s Hair Styls
1930年代は20年代よりもレングスが長く、Wave は Smooth & Soft。
Croquignole Marcelling(クロキノールマルセル)が主流になりました。
26年以降は Finger Wave(フィンガーウェーブ) が登場し、Marcel Wave よりも主流になりました。

また、顔周りにループを作るSculpture pin curl(スカルプチュアピンカール)が紹介された。

30s半ばになると、Wave をつけた長い髪を短く見せたりするまとめ髪や、Page boy スタイルも流行した。
30sは進むにつれて、長い髪が好まれ、フェミニンで優雅な女性らしい
スタイルになっていきました。
30s Icon

左から
Joan Crawford ジョーン・クローフォード
Marlene Dietrich マレーネ・デートリッヒ
Jean Harlow ジーン・ハーロウ

Ginger Rogers ジンジャー・ロジャース
Greta Garbo グレタ・ガルボ
Bette Davis ベティ・デイヴィス
いかがでしたでしょうか。
様々なカールやウェーブが出てきて、ヘアスタイルの幅が広がった20s、30sレトロなヴィンテージスタイルは作品撮りのインスピレーションの宝庫!
歴史から学べることはたくさんあります。
以上、 Vintage Hair でした。
ERI